稲枝の押入れ

いなえが適当なことを書いては、しまっておく場所

VsVimのすゝめ (1) : 背徳編

はじめに

CCS Advent Calendar 2018

この記事はCCS Advent Calendar 2018]の9日目の記事として書かれました。他の記事も覗いてみると楽しいと思います!

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注意

本記事は普段VSを使っているけどVimもVsVimも使ったことがない人を対象として想定して書いています。

本記事内には一部過激な表現が見られるかもしれませんが、常にあなたが最大限好意的に解釈した場合に得られる内容が書いてあると思ってください。初心者なので間違いがあった場合はこっそり教えてください。

日本においては日本国憲法20条で信教の自由が認められているのであなたがどのような信仰を持っていても構いませんが、それは僕に対しても同様であることを忘れないでください。いずれにしても信仰は尊いものです。なんの話やねんと思いますが、宗教戦争を起こしたいわけじゃないので宣戦布告の類は勘弁してください

記事の構成について

なんか長々してきて見づらくなってきたので記事を複数に分けました。簡単なナンバリングとサブタイトル的なものをつけようと思ってますのでご容赦ください。

記事の一覧

Visual Studio

さて、皆さんエディタや統合開発環境は何を使っていますか?

僕は良くVisual Studio(以下VS)を使っています。個人であれば基本無料で使えますし、機能も豊富ということで使っている人が多いのではないでしょうか?

ですが、VSには弱点があります。唐突ではありますが、優秀な皆さんはもうお気付きかと思います。そう、「VSはVimではない」のです。「VSの数多ある機能をマスターすればVimに負けずとも劣らない作業効率が得られる」とおっしゃる方がいれば、私は「確かにそうかもしれない」というでしょう。かくいう私もそれなりにVSを使えるようになって来た頃にはそんなことを思いはしました。しかし、それは「Vimではない」のです。

実は僕は今までひたすらにVSを使ってきました。初めてもVSに捧げました。インストールディスクをPCに挿入する瞬間のあの情景と高鳴りは、一生僕の中に在り続けるでしょう。

一方で僕は、Vimをあえて遠ざけてさえいました。「ぼくのとうごうかいはつかんきょうがまけるわけない…っ!」と意固地になっていたのかもしれません。きっと、自分が崩れてしまうのが怖かったのです。

しかし、Vimを使う度にその思いにも疑念が湧いていくのを感じました。Vimは良いのでは?この操作性はもしかしたらVSよりも…いやそんなはずは… そしてやがて、スタンダードポジションから手を動かさずに済む悦びに咽び泣き、JKを指先で弄ぶその快感を忘れられない身体になっていきました。*1

とはいえ僕にも今から考えるとちっぽけな、けれどかつての僕にとってはとても大きな矜持がありました。引くに引けなくなっていたとも取れるかもしれません。「絶対にVimになんか負けたりしない!!」とVSを頑なに使い続けていたのですが、その脳裏にチラつくのはいつもVimでした。単語単位で移動しようと左手でCtrlを押し、右手をキーボードから少し離して矢印キーに移そうとする度に

「こんな時、アイツ(Vim)だったら手を離さなくていいよって言ってくれるのにな」

と、想ってはならない事を想ってしまうのです。しかし、背徳感とは何かを燃え上がらせるのでしょうか、僕の中のあんなにも頑なだった心は気付けば溶かされていき、「VSもVimも良いところがある、どちらが良いなんてものじゃないだろう」「そもそも環境とエディタじゃ土俵が…」などという苦しい言い訳をしながら、VSとVim、そのどちらにも身体を許す日々を続けている自分がいました。Vimには勝てなかったよ…

本命はVS、でも…そうやって簡単なテストコードはVimで書くようになってしまいました。今考えるとWandboxはキューピットだったのでしょう。彼の上で何度もVimに触れました。指先で弄ぶと悦ぶVimを見て、僕は興奮していました。

ですがそんなどっちつかずに揺れる僕の前に、魅力的な誘惑が持ち上がります。その誘惑はこう言いました
「どちらかを愛すのではなく、どちらも愛してしまえばいい」
僕は答えます
「そんなことは出来ない、わかっている、いつか選ばないといけないんだ」
それでも誘惑は甘く僕を誑かします
「君はどちらも愛しているのだろう?愛とは排他制御じゃないんだよ。どちらもtrue loveさ」
その言葉を聞いて世界が開けていくのを感じました。そうして僕はVSとVim、この2つとともに生きていくことを決めたのです。例えそこに困難が待ち受けているとしても…

飽きた

はい、飽きたので普通にやっていきます。VSにはVS上でもVimの機能を大凡使えるようにするVsVimという拡張機能があります。

追加するのは簡単ですが、その説明は後でするとして、一応VsVimの説明に入る前に、通常のVSの便利機能をおさらいしておきましょう。

次の記事 : VsVimのすゝめ (2) : VSおさらい編

*1:待って通報しないで最後まで読んだら意味分かるから